１０年８月月１４日（土）　元気老人

近所に元気な老夫婦が住んでいる。ご主人は９７歳、奥さんは８８歳、合わせて１８５歳という高齢であるが、共に元気一杯で毎日外に出て活発に行動している。

存否が確認できない１００歳超の高齢者が全国に多数いることが判明しているが、私が住んでいる田舎には１００歳近くになってなお元気な老人が珍しくない。その中でも上記の老夫婦は特別元気である。

ご主人は若い時からどこへ行くにも自転車を利用していて、車で１時間余りかかるような所へも自転車で行くのが常だった。そのせいもあって脚の筋肉が盛り上がっていて太ももの筋肉などは格闘技で鍛えた身体と見紛うほどだった。

平成１１年５月にしまなみ海道が開通したが、その時８５歳だったご主人は自転車で大三島まで往復してきたとのことであった。自宅から大三島までは５０キロほどもあり、途中上り坂も多いので若い者でもまず挑戦することは無理でしり込みするはずであるが、この老翁は難行に挑んだという意識はないようで淡々とした口ぶりで話したものである。

その後９０歳過ぎまで自転車に乗り続けたが、少し足腰が衰えてきたため家族が心配して自転車は禁止になり乗らなくなった。しかし、自転車に代わって毎日歩くことを始め夕方になると我が家の近くを通って散歩するので、その度に言葉を交わすことにしている。

身体をよく動かすことに加えて、人とよく交わること、好奇心が強いことがこの老人の特徴であるが、それがいつまでも元気を維持し続ける原動力になっているように思う。

一方の奥さんのほうは女性の平均寿命を少し上回っただけではあるが、毎日畑仕事をしたりボランティアで道路沿いの空き地に草花を植えて世話をしたりと忙しく立ち働いていて９０歳が近い身だとは信じられないほどである。大変世話好きで近所の人とよく付き合い自分の畑で作った作物を近所におすそ分けして回るのが好きで我が家も野菜を貰うことがしばしばある。

日本は世界の最長寿国であるがいくら長生きしても寝たきりではしょうがない。どうせ長生きするならこの老夫婦のように元気一杯で生きてこそ値打ちがある。私たち夫婦も今のところ元気なのでこの老夫婦をお手本にして若さを維持し元気に過ごすことにするぞと己に言って聞かせている。
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